2012-02-28から1日間の記事一覧
予想以上に怒神は感情に馴染んだ。 やはり人は、怒りで動くように出来ているのだ。 人はパンで生きるにあらず、怒りにて生きるのみ。先の一件で僕は、家畜たちの呪いの的となった節がある。 しかし同時に、礼賛の的ともなったようであった。呪いの代行者の出…
家畜達は自らの運命を呪った。 家畜達は自らの運命を呪う知恵があった。 家畜達は自らの運命を変える知恵があった。しかし、家畜達は知恵の使い方には無知であった。怒りは至らなければ醜い。 醜い怒りは怒りではない。呪いだ。 呪いは醜い怒りだ。至らない…
かくして僕は怒りを行動に移す力を手に入れた。怒りは常に原動力だ。怒りは世界を変革する力だ。怒りを無自覚に産んでいる穢れた母に、《ヴァルギオストス》の裁きを下さなければならない。 怒りを無自覚に育んでいる呪われた父に、《ヴァルギオストス》の審判を下さなけ…
僕は救いの無い世界に憤りを感じた。 強い義憤に駆られた。義憤?いや、そんな高尚なものではない。 単純明快で、恐ろしいほど強大な怒り。 怒りは肉体を駆け巡るに留まらず、僕を具体的かつ逸脱した行動に駆り立てた。それは禁じられていた儀式。檻の向こう…