ゲルタ・ストラテジー

唯一神ゲルタヴァーナと怒れる十一の神々に敬虔なる真理探究者たちの散兵線における無謀を報道する。

ゆとり世代を国外追放すべき5つの理由

  1. 守るべき法律を守らない。
  2. 殺人を企てている。

 

 

 1.守るべき法律を守らない。

 ゆとり世代の人間はみな犯罪に手を染めている。連中の持っているスマホやパソコンの中身を覗いてごらんなさい。違法に手に入れた音楽、画像、動画、ゲームなどのデータがぎっしり詰まっている。連中は守るべき法律を守らない。そのくせあの唾棄すべき労働基準法等、守らなくていい法律は守ろうと(守らせようと)する。血脈清らかな日本人であれば法律のなかにも「守るべき」ものと「守らなくていい」ものがあるということを経験的に会得する。それは社会の荒波に揉まれながら世間の期待にこたえるべくまっとうに生きていれば、自然と身につく知恵である。ゆとり世代はそうした類の知恵を欠いている。

 いくらお勉強ができたって、「知恵」がないんだな、「知恵」が。

 

 2.殺人を企てている。

 筆者はゆとり世代の若者と広く深い交流があるため、このとんでもない事実を知っている。ぜひともみなさんにお伝えしなくてはなるまい。そうだ、連中は殺人を企てている。誰を殺すつもりなのか? 未知なる敵をだ。多くの場合それは、なんとまあ悲しいことに、無垢な日本人が殺戮の対象となるであろう。筆者がこのように主張する根拠は

 

  あ。

 あ。

 アアアアああああああああああああああああ。

あああああああああああああああ

 

あああああああああああああああ

あアアあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!

 

小学生女子にHなイタズラしまくった結果wwwwwwwwwwwwww

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元スレ:【真理】お前ら超常現象って体験したことある?【霊感】

 

134: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/31(火) 00:01

 小さい頃から俺は不思議な能力を使えた。

 そのおかげで人生イージーモード。

 ある時期まで、俺は挫折や苦難を経験したことが一回もなかった。

 

 不思議な能力――

 具体的にどんな能力かといえば、いわゆる念動力、テレキネシスというやつだ。

 

 視界内にあるものを遠隔操作できる。

 むかつくやつに石をぶつけたり、かわいい女の子のスカートをめくったり。

 便利で強力な能力さ。

 

 小学校4年のころにはもう自分に備わった力のことに気づいていた。

 そしておおいに悪用していた。

 小さなところで言えば、ドッジボールの球の軌道を逸らして無双したり、自動販売機の下に落ちている十円玉をしゃがまずに拾ったり、石を飛ばして小鳥を撃ち落とす遊びをしたり。このくらいならかわいいものだ。

 もちろんクズな使用法もある。さっきも書いたようにスカートめくりなんてのは序の口。体育の時間、女子のハーフパンツを唐突にずり下ろしたりしてた。木綿のパンツが丸見えになるの。そしたら間髪入れずに、パンツのほうもずりおろす。そうすると、ぷりぷりのお尻が丸見え。あるいは運がよければ(女子がとっさに身をかがめたりしなければ)毛のはえかけたおまんまん、あるいはまだぴっしりつるつるスリットのわれめちゃんを見ることもできた。

 

148: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/31(火) 00:46

>>141

 この手の能力者にはよくあることらしいが(オカルト研究者曰く)、

「自分の能力を他人に気づかれたらマズい」

 ということを、俺はなぜか本能的に知っていた。

 なんていうんだろうな。口では説明しづらいんだけれど、能力がバレた瞬間、大きな不幸が襲ってくるような気がしてたんだ。力を失うのはもちろんのこと、これまでの悪行が全部はねかえってくるような予感。

 

 で、さっきの続きだけど。

 上述のように能力をおおっぴらにするのはヤバイと思ってから、力を発揮するタイミングはいつも意識していた。目撃者が少ない状態でしか使わない。もしくはその正反対、人が多すぎてなにが起こったか瞬時にわからないような状況でなら、えっちないたずらもやれた。

 総合学習の時間、広い教室に集められて他クラスと合同でビデオを見た時なんかは、ラッキーなことに電気を消してカーテンを閉めて薄暗かった+人口密度が高かった+みんなはしゃいでいたから、俺の当時好きだったアケミちゃんのパンツを下ろしてやった。あのときの阿鼻叫喚は忘れられないねw そこにいた男子のほとんどがアケミちゃんの白いぷにぷにお尻をばっちり目撃したろうねw

 まあともかくそんなわけで、俺の少年期はおおいに幸福だったわけだ。

 

 あの考えるも忌まわしい運命の日までは。

 

152: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/31(火) 01:01

 同じクラスに気味の悪い男子がいた。

 仮にそいつの名をTとしておこう。

 Tは静かで、というより無口で、ほとんど友だちがいない根暗タイプ。女子からは気味悪がられ、男子からはほとんど無視されていたやつだ。無視していない男子といえば俺くらいのものだ。無視していない? いや、無視できなかったんだ。

 なぜって他の誰もが俺のテレキネシスに気づくそぶりも見せないなか、Tだけは、えっちなイタズラ事件が起こるたびに俺をじっと見つめてくるんだから。

 はじめは俺も気に留めていなかった。けれどもその回数が重なるにつれて、俺のなかの疑惑はやがて確信に変わっていった。

 

「Tのやつは、俺の能力を知っている」

 

 正直、死ぬほど怖かった。

 なぜってTは、俺を糾弾するでもなく、俺にひざまずいて手下になろうってんでもない。ただただじっと、俺を観察しているだけ。明らかに俺が犯人だと気づいているのに、アクションを起こさない。意図が分からない。不気味だ。怖い。ましてや俺は自分の力がバレたらヤバイと思ってたから、なおさら気分が悪かった。

 

 俺は我慢できなくなった。

 

 ある日、そう、俺がサユリちゃんのつるつるスリットおまんまんをバッチシ観察しようと思い立ち、調子よくテレキネシスを発動した放課後のことだ。

 

 イタズラの首尾は上々だった。まずハーフパンツ。次におパンツ。つるつるわれめとご対面。毛はまだ生えてない。直接触らずともわかるぷにぷに感がヤヴァイねありゃ。

 

 サユリちゃんが泣き、男子は逃げていき(内心ではもっと見たかったと思うけど、エロだと思われたくないお年頃だ)、女子が世話を焼く。そんな、いつもと変わらぬ事件の展開を眺めやる。十分もすると騒ぎが収束する。サユリちゃんは帰る。女子はサユリちゃんにくっついていく。教室から人がいなくなっていく。

 

 Tの視線だけが、ずっと俺に向いている。

 ずっとだ。事件がはじまってから、終わるまで、ずっと。

 

 俺は我慢できなくなった。

 

166: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/31(火) 01:59

 

 俺は――気がつけば――Tの首筋に掴みかかっていた。

 もう教室には俺とT以外残っていない。緊迫した二人きりの空間。

 教室の全体は俺の視界に収まる。すなわち全体が俺の絶対殺害領域(キリングレンジ)のはずだ。けれども俺は震えていた。精一杯の虚勢をはって、Tをぐいぐい壁へと押しつけた。

 

「お前ふざけるなよ、知ってるんだろ、俺の力」

 

 強い力で押しているはずなのに、Tはなにも言わない。それどころか顔色ひとつ変えない。表情が動かない。こいつは息をしているのか? それさえ疑わしくなるような、圧倒的無動。

 

「なんとか言えよ。殺すぞ、なあ、黙ってると殺す。――マジで!」

 

 単なるむなしい脅し文句なんかじゃない。

 それを証明するために、手近なイスを空中に浮かせて、Tの頭上に運んだ。いつでもハンマーみたいに振り下ろせる状態だ。

 さらにロッカーの上に置いてあるメダカの水槽も浮遊させて、

 

「あと3秒以内に返事をしろ。さもなくば水をぶっかける。水をぶっかける!」

 

 と宣告。水槽内は揺れのせいで石や水草やエビやがぐちゃぐちゃに混ざり合っていた。Tはそれでもなにも言わない。動かない。

 俺はいよいよムキになって、今度はポケットに忍ばせていたカッターナイフを、Tの首筋に当てた。これでさすがのTも、眉をひそめるくらいのことはするだろう。

 

 カッターナイフ。

 

 その輝きは小学生にとって、なにか恐ろしい、神聖な、イタズラなんぞには使っちゃいけない最後の一線と映る。ナイフは「死」や「血」を連想させる。ハサミを使ってチャンバラをするやんちゃなクラスメイトはいても、カッターを持ち出すやつはいなかった。暗黙の了解めいたものがあった。無言の畏怖があった。

 

 だから、俺の行動は一線を越えていた。

 首に当てたナイフは、思いのほか切れ味がよかった。Tの首に赤い線が一筋走った。

 おまんまんの可愛い縦スジじゃない。

 ナイフによって刻まれた、血のほとばしる切り傷だ。

 

 俺のなかの時間が停止した。全身が凍てついた。

 カッターナイフでTを切った。もはや後戻りのできないところまで来た。そのくらいの認識は俺にもあった。あったからこそ、身動きができなくなるほど動揺した。

 

 その時だった。まるで役割を交代するみたいだった。野球で言えばオモテとウラの攻守チェンジだ。俺が硬直すると同時に、Tは動いた。Tの顔は笑みをつくった。首にたらりと赤い体液を流しながら、笑ったのだ。

 そして言った。

 

 「貴様らは逃れられない

  貴様らは赦されない

  貴様らは至らない

  貴様らこそ大罪だ」

 

 地獄から響く声だ。声に色があるとするなら、それは黒。夜の闇の色。

 そして鮮血と煉獄の紅。

 

178: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/31(火) 02:67

 とてもこの世のものとは思えない声色で、Tは続ける。

 

「キミはとても幸運な男だ。神々に愛されているんだね」

 「しかしその力を用いる資格はない。断じてない」

 「ボクはずっと観察していた。そしてどうしたものか考えていた。いま結論を下す」

 「キミはボクが殺す。断じて殺す」

 

 Tの身体がゆらりと揺れたように見えた。修学旅行のキャンプファイヤーみたいに。

 

 次の瞬間、俺はテレキネシスによる攻撃を放った。

 まず空中に浮いているイスと水槽が、Tに襲いかかる。

 しかしTが手を素早く振ると、それらはたちまち粉々の水晶みたいになって床にパラパラと落ちた。

 

 やはりTはただ者じゃないのだ。というか、明らかに【こちら側の人間(サイキッカー)】だ。

 

 俺は覚悟を決めて、カッターナイフの刺突を繰り出す。ここで躊躇ったら殺される。本能が、第六感、第七感がそう告げていた。想像以上に俺の腕がなめらかに動いた。少なくとも腕だけは、殺人を躊躇していなかった。

 

 Tは避けようともせずに、

 

「無駄だよ。【絶無と白氷の銀河幽閉(クオンタイズ・クリスタル)】――【(ゼロ)】!」

 

 カッターナイフは消えた。粉になって。そして俺の指先も――侵食される!

 信じられない光景だ。指が透明の鉱石と化し、バラバラと分解されていくのだから。

 そして一拍遅れて、激痛!

 

「ちくしょう! ……ちくしょう!」

 

 俺はとっさに後方へ飛んだ。自分自身の身体にテレキネシスをかけて、強引に吹っ飛ばしたのだ。背中でいくつもの机をなぎ倒した。当然、痛い。指はなんともなかった。あと数秒侵食されていたら、どうなったかわからない。

 

 仰向けに床に倒れた俺を、Tは見下ろす。

 Tはいつのまにか俺の頭上に移動していた。

 

「死んでもらうしかないんだ、キミには」

「キミにボクを怨む資格はない。女の子たちはみなキミを死ぬまで怨むけど」

「【絶無と金剛の銀河幽閉(クオンタイズ・ダイヤモンド)】――【(ギャラクシー)】!」

 

 Tは俺に手のひらをかざした。俺の眼前に奇妙な空間が出現する。それは飴色に光る小宇宙で、たしかに俺を殺すために現れたものだ。中から何かこちらの宇宙へやって来ようとする軍勢がある。ダイヤモンドの神々。金剛石の魂たち。鋭角的な何か。

 

 やがてそれらは歪曲し、収束し、分解し、統合され、美しい剣に姿を変えた。剣は七色に明滅しながら、Tの元の不気味な無表情を照らし出している。

 Tの青白い手が、その剣をしめやかに握った。

 

「【銀河鋭剣】。これこそボクが神々から愛されている証」

 

 Tはその【銀河鋭剣】とやらを振り上げて、そのまま俺の首をはねるつもりらしかった。その顔には勝利の微笑みが浮かびはじめていた。氷の無表情に、わずかな驕りが差し込もうとしていたのだ。

 

 俺は不思議と冷静だった。

 

「T。お前の負けだ。分からないのか?」

「――なに?」

「周りを見てみろよ」

 

 Tはその時になって、やっと気づいた。

 俺の能力は【視界内のものをコントロール】する――。

 

「これは――まさか――そんな!」

 

 すでに劣勢にあると悟っていた俺は、先程目の前に現れた謎の小宇宙から手当たり次第に、わけのわからない物体を引っ張り出しておいたのだ。

 

 そしてその物体というのは、どれもがTの手にある【銀河鋭剣】と同じ形状のもの――というより、【銀河鋭剣】そのものだった。

 

 Tの切り札である【銀河鋭剣】。

 それが計17本。

 Tを包囲していた。

 綺麗だ。

 七色に輝く剣が教室全体をライトアップしている。

 いずれも俺の制御下にある。意識ひとつで、Tへの襲撃を命じることができる。

 

 

199: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/34(火) 99:98

  Tは敗北を悟ったようだった。淡々とした口調で、

 

「キミを裁くのはボクだけじゃない。それを忘れるな」

 

 と捨て台詞を吐いた。それから【剣】を自分の腹に突き刺した。

 やけになって切腹か? そう思ったけれど、違うらしい。しゅるしゅると糸のほつれるような音を立てながら、Tの身体は【剣】に吸い取られていく。手品を見ているみたいだった。

 

「キミは一生涯、ボクの仲間に狙われ続ける」

 

 それがTの最後の言葉だ。Tは完全に姿を消した。

 

 失踪、というのとはちょっと違う。

「はじめからいないことになっていた」

 というのが正しいだろう。

 翌日、クラスメイトも、先生も、親も、だれもかれも、Tの存在を覚えていなかった。Tという存在があったことを知らなかった。

 名簿や連絡網にはTの名前があった。けれども――バグっていた。

 つまり、

山田太郎

 となるべきところが、

「山LAt#0bh6zO田タロ蛾綯イギギギギギ」

 ってな感じになっていた。先生はこれをパソコンの故障かなにかだと思い込んで、Tのデータの残骸をオールデリートしてしまった。こうしてTはその肉体も、精神も、他者の記憶からも消え去った。……しかし魂は……?

 

 以上です。長々と自分語りスマソ。

 ちなみにそれ以来、不思議な能力をもつ香具師とは会った事がありません。

 一応俺はTの事件があってから、テレキネシスの使用は控えていたから、そのおかげで「Tの仲間」に発見されずに済んでいるのかもしれない。

 そんなわけで、いま俺はただのサラリマンとして生活してます。実は来月ケコーン予定。

 

278: 名無しさん@真理(ゲルタ)の尖兵 2016/05/34(火) 99:99

 ぽまいらありがとうw

 嫁さんは一般人ですw 

 

 

 

 ※管理人注

 178以降の書き込み日時を見て欲しい。

 不用意なこれらの書き込みによって、彼(134)は「T」に、あるいは「T」の仲間に捕捉され、尋常ならざる時空へと誘われている。本人は書き込みの段階で、身に迫る危険に気づいていなかったようだ。

 管理人は彼の無事を祈る。

 しかし、残念なことに、その後の彼の書き込みは確認されていない。

 おそらく彼はすでに……

 

 

 

私と私の友人たちはみなとんでもない大金持ちである

 陰矢の如し。過ぎゆく日々と乙女の可憐は、夢まぼろしの如くなり。赤の他人の、夕べ見た夢の話ほど退屈なものはない。しかし私自身で見た悪夢や友人諸君の愉快な淫夢の話にならば、私はわくわくして耳を傾ける。それは楽しい心の慰めになる。時間を忘れて、過去の美しい夢のような昔話に興じるのも良い。どうしてか同じ夢でも、とるに足らない男のものはつまらないことこの上ないが、才ある男のそれは我々にとって甘い汁気たっぷりの果実である。霊感に満ちたその果実は、単に美味であるだけでなく、我々の生に豊かな栄養を与えてくれる。

 は2年前から日記をつけている。なぜなら、私の思索と行動を書き残すことで、我が愛すべき人類に、あるいは真理を愛好する未来の友人たちに、これ以上ない贈り物をしてやろうと考えたからだ。ルソー『告白』、ミル『ミル自伝』、アンデルセンアンデルセン自伝』、シュリーマン『古代への情熱』などなど――人類史上の賢者たちによって著された、これらいかなる宝石よりも価値のある自伝的書物は、疑いようもなく人々の魂に勇気と知への敬愛を教え、オデュッセウスに助力を与えるパラス・アテーネーの如く、われわれの女神とも師とも友ともなってくれている。私の日記もやがてはそうした類のものとなるだろう。私の日記は美しい過去を、つまりは美しい夢を語る。私の日記は栄養に満ちた黄金の林檎である。

 ころで日記というものの素晴らしい点は、他人にとってそれが愉快であるかどうかに関わらず、少なくともまず自分にとっては他に類を見ないほど良質な娯楽となりうることだ。懐かしい音楽を聴いた時に抱く、胸の中身が浮遊するようなあの心地よい感覚――ノスタルジー。血気盛んな若き日の気炎を、老齢になってから、じっくりと書斎で読み返すことを思ってみよ。その老人、身体がすっかりくたびれて、恋とも名誉とも無縁になったしわくちゃの男が、50年前の日記を開いた瞬間、ノスタルジーの力によって若返り、在りし日の蛮勇を思い出しては、騎士甲冑を着込んで風車や獅子に戦を仕掛けないとも限らない。気力の萎え崩れた老人を、唯一復活させることのできる妙薬は、ノスタルジーをおいて他にない。

 は日記をつける。それはやがて人類の財産になる。ペルシャ王ですら所有したことのない、高価で、貴重で、偉大な財だ。しかしそれは私が墓の下で永遠の眠りを愉しみはじめてからのこと。私が生きている間は、それは私と友人たちのものだ。すなわち私の存命中、私と私の友人は歴史上のいかなる王をも圧倒する、莫大な富を所有していることになる。なんといってもあの秦始皇ですら手にしえなかった、不死の霊薬を懐に抱いているのだから。もはやわれわれは王の王だ。皇帝、だ。私とあなたたちは、みなとんでもない大金持ちである。

3の敬神をやめないか

 敬神3つの技法を語ろう。われわれは神々に恭順であらねばならぬし、そのために適切な方法が選択されなければいけないと確信する。ドラゴンが攻めてきたらヤバいなどという泣き言を漏らすのはやめろ。全軍を率いるあの少女からしぼりとったジュースをごくごく飲み干すのはやめろ。これ以上東京の住環境を破壊するのはやめろ。よせ、これ以上神々の膝元で暴れるのはやめろ。歴史を改変しておきながらあたかも元からそうであったかのように振る舞うのはやめろ、よすがいい。ジャンルにこだわらずのびのびと能力を成長させるのはよいことだという言説が世の中に溢れかえるのはやめろ、おれの知っている曲をわざと再生してノスタルジアをコントロールするのはやめろ。ゲストの先生が困るような言葉遣いを連続して首をかしげるのはやめろ。スピーカーから流れてくる振動に合わせて体を揺するのはやめろ。経営判断というのが正論だと確信しつつやぶにらみするのはやめろ、正気を保っているふりをして狂気の振る舞いをする遊びみたいなのは絶対にするな。ハムからハムへと至る包丁さばきで注目を集めるのは卑怯だ。ギルドみたいな集まりをつくってわいわいしながら排外的な思想を育てるのはよしたほうがいい。サングラスをとったり外したりしてほほえむのはよくないと思う。本棚の奥にこもって死んでいく虫のことを悪く言うのはやめろ。カレンダーの数字を組み合わせて意味ありげな語呂合わせをするのは人を怒らせるやり方だ。引き出しを開けたり閉めたりしてリズムを刻んで音楽を気取るのはあまり賢いスタイルとは言えない。原作のゲームをプレイしないくせにアニメだけを見て作品を批評する人間を寛大な心で許すだの許さないだのといった空中戦を三年以上続けて心身とともに疲弊させるのはやめろ。イケメンとかイケメンじゃないとかいう価値基準のなかに突然ブタメンだとかその他のノイズを挟み込むのは混乱を招くからやめろ。マンハッタンの流儀とかいう用語を振り回すのはやめろ。サイコロを頃がして一日の指針を決定するのはなかなかいい。パンフレットをあえて複数枚もらってあとで捨ててしまうのはなにか意味があるのかという彼らの邪推を招くからやめろ。酒ビンを捨てずに放っておくことで空間をゆがめて喜ぶのはやめろ。若い男に老いをもたらしてざまあみろと叫ぶ神々の笑いを理解するのはやめろ。布でモニタを拭きながら刺身の話をするのはやめろ。

オリキャラ紹介1

■鐵 斬 Kurogane Zan Age15 Male

・二つ名“漆黒鋼鉄(キュネリス・アイアン)”
・八神機甲を司る一族のひとつ、鐵(クロガネ)の血脈に生を受けた呪われし少年。人を殺すことを生業とする宿命にある彼は、読み書きと算数の代わりに殺人と拷問によって教育された。幼くして全ての感情は死に絶えており、張り付いたような無表情と氷のような眼球が彼の恐ろしい外見上の特徴である。体格は小柄で細身だが、常人とは比べものにならないほど密度の高い筋肉が皮膚の内側に隠れている。漆黒のジャケットとシルバーアクセサリーを好んで身につけている、というよりもジャケットとアクセサリーに対してはほとんど狂気に近い執着をみせているが、それには意味があって、毎日同じデザイン、形、重量の衣服を身につけないと身体感覚が狂い、真の実力を発揮できないのだ。ジャケットの背には古代イヴォンタ語で“Zemal wand hov Granaistin eve tekr Wexex”と銀文字が彫られているが、意味は「冷血の刃は残虐を求む」。
・当然ながら彼は血族内の“絶滅相続(マサクリオン)”を生き抜き、八神機甲のうちの一機、“IV――BLOOD(四度目ノ舞踏ハ狂喜?)”を継承した。
・武器は“IV――BLOOD”のほかに、これまで何人もの血を吸ってきたアイアンのナイフと、拷問用の千枚通し。また対魔術、対呪術、対神術用の各種対抗宝玉をベルトのダミー穴に埋め込んでいる。戦闘スタイルはいたってシンプルで、“手が届く距離まで近づいて、それから確実に殺す”。
・歪みに歪んだ幼少期と、宿命によって抑圧された思春期のなせる業であろうか、彼の異性への関心はしばしば非常に特殊なかたちで表出する。殺しの対象が11~15歳ほどの少女の場合、彼は対象が殺しの射程に入っても、いつものように一瞬で勝負を決めてしまうことをせず、まず少女の身体の急所を的確に刺激して昏倒させる。それから意識を失っている乙女たちの衣服を脱がし、白い肌の全身を舐めるように眺め、優しく触れる。頭の先からつま先まで触診したのち、脚をはしたなく開かせて性器をじろじろ観察する。未成熟な外性器をくっぱり広げてみたり、わずかに生える陰毛をぶちぶちと抜いて口にふくんだり、ナイフで陰核を傷つけて出血させてみたり……。気の済むまでいたずらをし遂げると、彼は少女の下腹部をナイフで突き刺し、その刺突によって出来た大きな傷口、というより裂け目に自分の黒々とした性器を挿入し、溢れくる鮮血にまみれながら絶頂に至る。女性器を通過するのではなく、腹の傷から近道して少女の子宮を犯すのである。当然のことながら、少女は絶命する。

こないだのOFF会

真理探究OFFはだいたいこんな雰囲気だ。

真理王の宮殿にて

真理王 本日、金や銀やダイヤモンドで彩られた居城、豪奢を極めしわが邸宅に足を運ばれた諸君は、みな真理を愛好し真理に死する覚悟のある勇士ばかりだ。勇敢の徳をそなえた人物との交際ほど、われわれを楽しませてくれるものはない。また真理への信仰に生きる者ほど、勇敢な民はほかにない。ああ貴公、よく来たな。そっちの貴公もだ。貴公、久しぶりだ。――さ、召使いども、金杯を月夜の美酒でいっぱいに満たせ。いつもは地下聖堂の静けさを保つこの広間が、邂逅の喜悦であふれんばかりになっているのに倣って。

詩人 まこと天頂を占める神々だって、真理王東野猛の歓待ぶりに度肝を抜かし、北極星のあたりから転げおちてこないとも限らない。それはそれとして、初めてお目にかかる方々よ、ひとつ自己紹介でもさせていただこう。私は詩人の磯山和人。磯山和人なる詩人。詩神こそ私の伴侶。

騎兵大尉 ではおれも。膂力にかけてその右に出るものなし、砂塵の豪傑、ユリクニア・アルバジェルスの騎兵大尉内藤というのがおれの名。地上に産み落とされてこのかた、受けた矢傷は二千を数え、斬り殺した仇敵は五千をゆうに超えている。遮二無二の突撃で占領した城郭、そして馬のような腰使いで征服してやった女どもの数もまた、千や二千どころじゃないのさ。

真理王 勇敢な奴。さ、そちらの方々も、霊妙なる言語の操り手と、血なまぐさい槍の使徒に続くがよい。

N嬢 はい、王さま。みなさまはじめまして。わたくしは女。地上あまたある女のなかでも、真理を愛する類の女でございます。父はさる公爵、母は伯爵家の出。人はわたくしを世間知らずの馬鹿娘、見栄えばかりよろしい人形扱いいたしますが、わたくしからしてみれば世間こそが真理知らずの馬鹿、臭気たちこめる養豚場といったところ。真理王さまやほかのみなさまと仲良くさせていただくことだけが、わたくし人生唯一の楽しみですの。

富豪 黄金の収集家です。どうも紳士諸君、そして淑女のあなた。しかし、なんとまあ見事な広間だろう。装飾ひとつとっても真理王さまの高潔な趣味が伺い知れる。やはり金というものは使い方を心得た者のところに蓄積されるべきなのだ。

占者 はじめてのかたには、はじめまして。ただの自己紹介じゃおもしろくない。ひとつ占ってさしあげます。この蒸かしたジャガイモにヨウ素液をかけて紫色になったら吉です。――吉とでました。騎兵大尉殿。

騎兵大尉 吉かい。

占者 ええ。きっと次の前線では、名誉の戦死を遂げることができましょう。さんざ敵をほふったあげく。

騎兵大尉 そりゃめでたい。ありがたい知らせをもたらしてくれた。戦場での死以上の幸福というものを、おれは想像することができない。いかな女の穴のなかといえど、死にまさる安らぎを与えてくれるとは思えん。

N嬢 まあ、騎兵大尉さま。それは女をある一面から評価したにすぎませんわ。あなたが潜り込んだ洞穴は、真理の宝石が秘められていなかったのです。わたくしのような、真理を知る女をこそ相手にするべきではありません? 人間のなかの人間、女のなかの女、真理の女を誘惑なさいませ。きっと死など忘れてしまいますから。

詩人 砂塵の豪傑ともあろう男が、女にぞっこん惚れ込んで死ぬことを忘れるとは思えんが。

騎兵大尉 N嬢の言い分はもっともだ。楽士どもがやってきて、歌と踊りの時間になったら、ひとつ口説いてみるとしようかな。ほかでもない、真理愛する女、N嬢をな。

詩人 真理とN嬢の取り合いをするのかい。愉快だな。

真理王 愉快な奴だ。


 だいたい18時ごろに乾杯して、23時には解散した。

憤激のジム・キャノン《ヴァルギオストス》〜真理の巫女と復活の国家構想〜

「《ヴァルギオストス》の発艦を許可します。幸運を」
「了解。……ゲルタ・ストラトス、ジム・キャノン、出る!」

 ペガサス級強襲揚陸艦《ゲルタヴァーナ》から出撃したのは、長く突き出た肩部ロケット砲が威圧的な旧式モビルスーツ、「ジム・キャノン」。独立国家を自称する巨大テロ集団、「ゲルタ・ストラテジー・パンデモス」が保有するMSのひとつだ。《ヴァルギオストス》と名付けられた紅白の機体は、着地するなり遠方に捉えた連邦軍フカヤ基地に照準を合わせ、ためらいなく砲撃した。1発目は当たらず。爆音とともに基地の周囲に広がるネギ畑に大穴をあける。狙いを修正して放たれた2発目、3発目の砲弾は、目標過たず基地の施設を火炎に包んだ。先刻までごく平穏だった美しい穀倉地帯に、死と戦乱の狼煙があがったのだ。

「出てこい不敬の蛮族どもめ。皆殺しにしてくれる!」

 パイロット、ゲルタ・ストラトスは次なる敵を待ち望むが、基地からMSの現れる気配はない。それもそのはず揚陸艦の接近を簡単に許すようなフカヤには、まともなMSやパイロットが用意されていないのだ。母艦《ゲルタヴァーナ》は反撃のないことを確認すると、いよいよ大胆に基地へ近づきメガ粒子砲の雨を降らせた。《ヴァルギオストス》は制圧のために基地に乗り込み、逃げまどう兵に降伏を勧告する。敗走する車両にはバルカン砲を浴びせ、武器庫や兵舎に100mmマシンガンを連射した。もはやフカヤ基地に抵抗の気力はない。

 ――かくして宇宙世紀0087年11月、のちに「ゲルタ・ストラテジー・パンデモス独立戦争」と呼称される激烈な闘争が、辺境の地フカヤで開始されたのである。
 
* * *

 おお、唯一神ゲルタヴァーナ及び怒れる十一の神々よ。荒ぶる超越の十二柱。

 過去、宇宙世紀以前、かの神々を信仰する者らが計画していたと言われる人工国家、「ゲルタ・ストラテジー・パンデモス」。その壮大な構想が記された資料を発見した青年貴族は、人工の理想郷を実現させるべく、ゲルタ・ストラトスと名乗り信仰者の武装を呼びかけた。自ら私財を投じ、恐るべき手腕を発揮して、ペガサス級揚陸艦と11のMSを手に入れさえしたのだ。艦には唯一神の名を、MSには怒神の名をそれぞれ与えた。人員も十分に集まった。あとは1発目の砲弾を撃ち込むだけ――偽の神を崇める蛮族どもの政府、すなわち地球連邦政府に対して。さあさ、戦いの火蓋は切って落とされた。しかしなぜ、ストラトスはとるにたらない田舎の拠点を狙ったのか? 

「――フカヤ基地の地下には、復活を待望するある男が眠っている」

 基地制圧後。

 火災は完全に鎮火され、連邦軍の兵たちは捕虜として収監された。ストラトス連邦軍、あるいはティターンズの奪還作戦が展開されるよりも先に、とある計画をし遂げるつもりでいた。各種掘削機械を用いて基地の地下を調査し、必ず埋まっているはずの人工冬眠カプセルを見つけだすのだ。はたして事はストラトスの思惑どおり進み、見事カプセルは掘り出された。

「おお、これが……《真理のゆりかご》……!」

 純白の棺。カプセルの随所に女児の裸身が彫刻されてある。永遠の生命を意味する装飾だ。ストラトスと彼の私兵――信仰者たちは、神像に対するがごとく丁重に、カプセルを艦へと運ぼうとする。しかし、男たちの無数の手が触れたとき、物言わぬはずの棺が言葉を発した。

『…………敬虔な男たち、狂喜せよ、わが目覚め』

 凛とした少女の声だ。驚愕する兵。ストラトスは一人落ち着いて、カプセルを地面に置くよう指示する。大地にそっと寝かせられた棺は、当たり前のように、ごく静かに、開いた。

「「「ああっ…………!」」」

 ストラトスたちは目撃した。石ころのように地味な蛹から、息を飲むほど可憐な蝶が飛び出すように――冬眠カプセルから、ひとりの乙女がすっくと立ち上がるのを。乙女。いや、女神と言ったほうが正しいのかもしれない……? 年の頃はおそらく12歳かそこいらで、全身「少女」という名の宝玉の輝きに満ちている。見る者を思わずひざまずかせるほどに眩しい、血の通った白い肌。夕闇の色をした髪は腰に到達する長さで、しっとりと背や腕やわき腹にはりついていた。信仰者たちを睥睨する眼は黄金で、幼さと凛々しさの共存する顔立ちは、女神の嫉妬を掻き立てるに十分な危うさを保っている。神々もこの美をば他の生物には許さなかった。ただうら若き乙女にのみ与えたもうた至高のつやめき。胸の2つの小さな膨らみ、その頂点を占める可愛い果実、綿のような臀部や、まったく無毛の性器、ぷっくらした割れ目でさえ、ストラトスたちの目には決して卑猥なものとして映らず、ただただ精巧で神聖な造形としか捉えられない。

『わが名は《真理のゆりかご》』

 少女が言い放つ。男たちはあたかも真理(ゲルタ)そのものから話しかけられているかのように錯覚し――あるいは実際そうなのかもしれないが――唖然とするばかりだ。

『地上にて、唯一、神々の血を受け継ぐ者。もっとも敬虔なる男と交わりを持ち、次代の真理王たるべき男児を産み落とす巫女』

(では、あの記述は本当だったのだ……!)

 ストラトスは震えながら、口の中でつぶやいた。《真理のゆりかご》。膨大な資料のなかで言及されていた真理(ゲルタ)の巫女。歴代の真理王はみな《真理のゆりかご》から産まれたという。しかし巫女の処女性は永遠のものである。なぜなら王たるべき男児を産むだけでなく、次の巫女を産む役目も負っているからだ。《真理のゆりかご》は王と自分の分身を地上に残してから神々の下へ帰還する。

『ゲルタ・ストラトス

 少女はストラトスに黄金の眼差しを投げかけ、

『時代は王を待ちかねている。…………貴公と交わりたい』
「……!」

 ストラトスの脳髄に驚愕と歓喜の津波が押し寄せる。ついにこの時がきたのだ。王の父たる資格を得た。巫女に認められた。信仰者にとってこれほどの光栄はない。ひどい立ちくらみを感じながらも、少女を抱きしめるべくカプセルへ一歩踏み出したところで――

 すさまじい爆音とともに、兵たちも、ストラトスも、カプセルも、少女も、火炎と瓦礫の暴風に襲われた。

* * *

 続く。