ゲルタ・ストラテジー

唯一神ゲルタヴァーナと怒れる十一の神々に敬虔なる真理探究者たちの散兵線における無謀を報道する。

ネトウヨ時代のオフパコ体験談

 高校2年の冬、ぼくは「憂国の集い~第一回○○コミュOFF~」とかなんとか銘打たれたイベントに参加した。某ネトウヨ御用達SNSのメンバーによる、都内某所開催のオフ会だ。

 

 集合場所に遅れたぼくは、昼食会場の駅前サイゼリヤに直接向かうことになった。ぼくが到着したときにはメンバー同士の自己紹介も終わっていたのでなかなか入って行き辛かったのだけれど、幹事の「烈武神皇@桜吹雪のアンチ特亜」(44)さんが気を利かせてぼくを輪に招いてくれた。とってもありがたかった。

 

 ぼくの正体はシャイな男子高校生。でも、コミュじゃ一目置かれる存在。SNSに登録してから一年半も地道なポスティング活動を続けたぼくは、いつしか「和製ゲッベルス」とあだ名されるにまでなっていた。

 

 みんな拍手でぼくを迎えてくれる。ぼくのためだけに、ふたたび自己紹介がはじまる。中小企業の社長からお笑い芸人まで、田舎にひっこんでいたら絶対に会えないようなさまざまなタイプの人がいる。大和撫子という言葉がそのまま当てはまりそうな、つややかな黒髪の女子大生もいる。

 

 年齢も職業も性別も違うけれど、日本を愛するという気持ちだけはみな共通。初対面なのにこの連帯感。さすが日本人の血が流れているだけあって礼儀正しい人ばかり。日本人に生まれて良かった。ぼくは心からそう思った。

 

 自己紹介も終わり、ぼくを交えて改めて乾杯をしようというときだった。

 

 ――ドウウゥゥゥゥゥゥゥウウウン!!

 

 真珠湾奇襲みたいな轟音が鳴り響いたかと思うと、4tトラックが座席をなぎ倒しながら店内に進入してきた。

 

 悲鳴と怒号。爆発するドリンクバー。混乱に乗じて会計を済ませないうちに逃げ出す特亜人。

 

 停止したトラックの運転席から、冴えない容姿の特亜青年が降りてくる。テロリストだ。創価工作員かもしれない。手には改造エアガン。容赦なく発砲。大和撫子女子大生の腹部に風穴をあける。

 

「輸血だ! 輸血しなきゃこの女性が死んでしまいます!」

 

 ぼくは必死に叫んだ。女子大生は気を失っている。まずい。

 

 血に染まっていくセーターを脱がせて(緊急事態だ、強制わいせつなどと言っている場合じゃない)、水色のブラジャーをはぎとる。みぞおちの辺りからはみ出している内臓を見て吐きそうになったけれど、彼女の褐色の乳輪を注視して事なきを得た。落ち着け。落ち着け。呼吸を整え、ブラジャーのタグを探す。あった。「D」とある。AでもなくBでもなくOでもなくABでもなくDだ。特殊な血液型だ。

 

「誰かこのなかに血液型がDの人はいませんかっ!」

 

 ぼくの魂の問いかけに、一人の男性客が手を挙げてこたえてくれた。

 

「わたしはD型の血が流れています」

「おお、よかった! 今すぐ輸血を!」

「しかし、いいんですか?」

 

 男性客は妙なためらいを見せる。いったいなんだってんだ?

 

「いいも悪いもありません、急を要するんです」

「あのですね、わたしは日本人ではなく、隣国の国籍をもつ男です」

「つまり特亜人ですか?」

「あなたがたの言葉でいうなら、そうです」

「じゃあだめだ!」

 

 ぼくは断固拒否する。

 

「彼女は血脈清らかな純・日本人なんです! もし特亜人に輸血なんかされたら、純粋な日本人ではなくなってしまう! 血が汚れる! 分かりますか?」

「分かりませんが、そういうことならそれでいいでしょう」

 

 特亜人はどこかへ行ってしまった。

 

「いや、でも、このまま彼女が死ぬ……? まずい、おい特亜人、ちょっと待て――」

 

 こんな緊急時だというのに、そのとき、ぼくの携帯がけたたましく着信を知らせてきた。

 

「はいもしもし。なに? いま忙しいんだけど」

『あ、お前か? かーちゃんだけど。DNA鑑定の結果、あんたのとーちゃんはアレだわ、韓流スターのボ・ボンゴンちゃんだったわ。いままで教えてあげられなくてごめんな。あんたは不倫の子なんよ』

「じゃあぼくは特亜人なのか?」

『よかったじゃないの。あんただってボちゃんみたいに将来イケメンになれるかも――』

 

 ピッ。ぼくは電話を切って携帯を血だまりに投げ捨てた。

 

「愛国の時間は終わりだ……」

 

 血に隠されていたテコンドーの奥義が、いま、覚醒の瞬間を迎える――!

 

「소녀의 성기에 무를 넣고 싶네요 !」

「ヌワアアアアアアアア!」

 

 ぼくは犯人に攻撃をくりだす!

 必殺のティミョヨプチャギ! 犯人は悶絶!

 

「부드러운 가슴을 많이 주무르고 싶네요!!」

「ヌワアアアアアアアア!」

 

 無双のアッチャオルギ! オフ会参加者どもは即死!

 

「입 맞춤 가득히 하루종일 하고 있고 싶네요 !!!」

「ヌワアアアアアアアア!」

 

 女子大生へ強制輸血! 蘇生!

 

 かくして女子大生に他国人の血が混入し、純日本人としてのアイデンティティは失われることとなった! しかし! 国がなんだってんだ、血がなんだってんだ、人間男と女が顔を合わせりゃおめえ、人種もくそもありゃしねえ、ちんことまんこがあるだけだ!

 

 반해 보아 로여대생, 젖푸루은과 노출로 해서 유혹해서 야가 루!

 나는 나로 자지 핀이 되어서 반해, 언제든지 좋다!

 구 쫙 활짝 열어 야가 레어린이의 방에 안내해 야가 레, 쾌락을 추구하자!

 

 LSD&SEX&LOVE&PEACE!!!!!!!!!!!!