ゲルタ・ストラテジー

唯一神ゲルタヴァーナと怒れる十一の神々に敬虔なる真理探究者たちの散兵線における無謀を報道する。

叙事詩『郷里の神々と原風景』

 囲いもよろしい深谷市の、政界牛耳る英傑ら、ボルゴ一家(ファミリー)その武勇、容赦を知らぬ無法者、手段選ばぬ残虐に、ひれ伏す民の恐慌は、豊かに尽きぬ贈り物、ますます富みたる体制は、揺るぐことなき盤石に、一層気概を増すものぞ、民は逃げるに逃げられぬ、なぜなら鷹の目密なる監視、裏切り者には暗黒よりも、苦しく悲しい死が待ち受ける、冥府は大口開けてほほえみ、地の底の鬼が喚きたつ、さあ弱きものおいでなされよ、我ら人智超えたる悪鬼、その死屍で乾杯す、美味なる臆病者の手足に、滋養に満ちたる臓物よ。

 さあ奮い立て荒武者よ、一家に仇なす大胆不敵、深谷の憂いを祓うもの、利根水飲みて育った子、父は半神、母は雲、雷(らい)を操り空を舞う、槍の狙いは正確無比で、弓の手並みは恐るべし、飛んでる鷲は腰抜かし、翼を畳んで汗をかく、いざや呼べ呼べその名をば、深谷の民の尊崇受けて、しっかと構えるミュルディーン。